伝統工法の継承
[家づくり] 2009年12月15日
木造住宅も時代とともに随分とかたちを変えてきました。
各メーカーが様々な商材、用材を開発し、工法までもが新しくなり、今では数え切れないほどの家の建て方があります。
今、私たちミキホームは、原点回帰の考えの下、伝統的な工法の家づくりに挑戦しております。
ちょうど、昔から伝わる伝統工法の木造住宅の受注があり、先日から大工作業を始めたところです。
ボルト類の金物は一切使わず、大工が手刻みする接続方法の木組みのみで建て上げていく、伝統工法。 大黒柱、小黒柱、客間、店の間、茶の間、奥の間のある田の字の間取り・・・昔の家の工法をそのまま現代に蘇らせるプロジェクトです。
まずは、大工が「看板板(かんばんいた)」を作成します。絵図板(えずいた)ともいいます。
看板板とは、大工用の設計図です。
木の板に墨で描いていきます。主に柱を印した平面図です。
昔は図面なんてありませんでしたから、この看板板だけで家を建てていきました。しかし、プレカットと言うコンピュータ図面と全自動機械加工が主流となった現代では、このような作業も必要なくなり、ほとんどなくなってしまいました。
看板板の最大の特徴は、「通り」といって、縦横の番付けが施される点です。
いろはにほへと・・・・
一二三四五六七八・・・と言う具合に、縦横に半間(はんげん)ピッチで付けられます。
「いの一」と言えば一番端の柱に当たります。
大工はこの看板板を作ることによって、これから建てる家が立体的に頭に描かれ、必要な木材の大きさや向きを覚えると言います。
墨付け作業はこの看板板に基づいて進められます。
大工は、私たち凡人には及びも付かない優れた力を持っている職です。まさに神業です。私たちには表側しか見えませんが、大工は裏側が見えるのです
不況の今、日本に求めれれていることは、このような忘れかけられた伝統工法、伝統技術を継承していくことではないでしょうか?勿論建築業界だけの事ではありません。
何でも新しくすることが「善」という発想はやめて、良いもの、本物を作る心を持ち、本来受け継がれていかなければならないものや魂を、確実に次代に残していく事こそが、日本経済の復活に繋がるのだと思うのです。


