この間、ある雑誌を読んでいると、伊勢神宮の式年遷宮に関する特集が載っていました。
式年遷宮(しきねんせんぐう)を皆さんご存知でしょうか?
式年遷宮は、20年に1度やってくる伊勢神宮の大行事です。125ある社殿のうち、ふたつの正宮、14の別宮の社殿を全て建て替え、鳥居、橋やお供えしている調度品など1000点近い神宝を新しく作り替えます。簡単に言うと、20年ごとに神様に新居へ引越ししていただくという意味です。
これが1300年間も続いているというから驚きです。
式年遷宮を理解するために核となっているのは、日本という国が、稲作を基本とした文化の上に成り立ってきたことです。
神宮では1日に2度、神様に食事をお供えする儀式のほか、年間に数百ものお祭りが執り行われています。なかでも1年間の米の収穫に感謝し、 その喜びを共に分かち合う10月の神嘗祭(かんなめさい)が重要です。このお祭りを20回重ねると大神嘗祭、すなわち「式年遷宮」を迎えるわけです。
なぜ20年なのか?諸説あるようですが、保存食として米から加工された糒(ほしいい)の最大保存年数であるとか、神殿を建て替える技術を代々伝えるのに最も適した歳月など・・・と言われているようです。
納得です!!
1300年もの間、日々の営み~1年の行事~そして20年に1度の行事を伊勢神宮では繰り返してきました。そのことこそに大きな意味があります。すなわち日々生まれ変わりを繰り返していくその先に、「永遠」というものがあるからです。
我々の会社でも家庭でも同じです。毎日の繰り返しが未来へつながっていくということです。
次回の「式年遷宮」は平成25年ですが、これに向けて、平成17年からすでに準備が始まっています。
建て替えに必要な材木や屋根を葺く萱(かや)だけでも相当な量が必要です。もともと日本の神様は、天から木に下り、木に宿ると考えられてきました。伊勢神宮は木の文化のシンボルで、そのために使われる材木は特別な存在です。
この建て替えに使う材木は樹齢200年~300年の檜(ひのき)と決まっています。江戸時代以降は木曽(長野県上松)の御用地から伐り出しています。
真っ直ぐに伸びたご用材を斧で伐採します。神聖な神事(伐採式)です。
これら式年遷宮に当社会長が参加させていただきました。
柱の購入先である木曽上松の株式会社のむら木材の野村社長様から特別にご招待を受け実現したものです。
伐り出したご神木を運ぶのが「御木曳(おきびき)」といって、一般市民も参加できる行事になっています。
野村社長とご神木の前で
このように、式年遷宮に向けての準備は、その全てが神事で、準備から竣工まで30以上の主要行事が行なわれます。
新しい社殿が完成したら、御神体を新居に遷してはじめて、旧社殿を解体します。
(全ての社殿には東西2つの同じ広さの敷地が用意されており、西、東と交互に建て替えている)
ちなみに、解体された社殿の材木は、鳥居をつくる材になったり、それぞれ行き先が決まっています。エコだとかなんだとか言っているずっと以前から、神宮そのものが永遠のリサイクルシステムの中に存在しています。
次回は、神様について少し勉強してみたいと思います。